内耳と聴神経の病気

比較的多い病気

老人性難聴

お年をとるにつれて、徐々に両方の耳の聞こえが悪くなってきます。このような場合、聴力検査をすると、特に高い音の聴こえが悪くなっています。主に、内耳の細胞の老化現象によるものですが、聴神経や脳の細胞にも老化が起こります。老化現象のため、聴力を改善させることは困難です。特に聴こえが悪い場合は、耳鼻科で、補聴器を使ったほうがいいか相談しましょう。

HOMEへ
良性発作性頭位性めまい症

ある日突然、起き上がったり、ぱたっと寝たり、寝返りをしたりという動作をした直後に数秒から数十秒間のぐるぐる回るめまいが起きることがあります。じっとしていると収まりますが、また動作をすると回るめまいが起きます。めまいがひどいと、吐き気がしたり、実際に吐くこともあります。朝特にめまいが強く、夕方に楽になって、次の日の朝また動作をしたときにめまいがある、ということが数日から数週間続きますが、やがて収まってきます。難聴、耳鳴りなどの耳の症状は伴いません。こういうめまいがしたときは、この「良性発作性頭位性めまい症」が考えられます。これは、三半規管の一時的な障害によって起きると考えられています。耳鼻科を受診して、頭の動きによってめまいがするか、そのときの目の動きはどうかなどを調べてもらいましょう。

メニエール病

内耳には、音を聴き取る蝸牛と、体のバランスをとる三半規管および前庭があり、それぞれ水の入った袋の構造をしています。それぞれの袋は内部でつながっています。何らかの原因で水が余計にたまって水ぶくれが起きると、ぐるぐる回るめまいと、耳鳴りと、難聴が起こります。3つの症状が大体同時に起こって(数日から数時間のずれはありますが)、同時に収まる、ということが繰り返して起こります。めまいがひどいと吐き気も伴います。回転性のめまいはたいてい数時間から半日で収まりますが、難聴、耳鳴り、ふらふら感は数日続くことがあります。聴力検査をしてみると、難聴は特に低音部におこります。体調不良や睡眠不足のときにめまい発作が起こりやすいようです。このような症状が起きた場合は、耳鼻科で診てもらいましょう。

突発性難聴

ある日突然に起きた難聴で、原因不明ですが、障害の起きた場所が内耳と考えられるものを突発性難聴といいます。耳鳴りも伴うことが多いです。内耳の蝸牛のほかに、三半規管や前庭も一緒に障害されることがあり、このときは、ぐるぐる回るめまいや吐き気も伴います。原因については、ウイルスとも血液循環障害ともいわれています。治療開始が早いほど治る確率が高く、治療開始が遅いほど難聴や耳鳴りが残ってしまう可能性があります。早めに(できれば数日以内に)耳鼻科を受診しましょう。

低音障害型急性感音性難聴(低音障害型突発難聴)

突発性(または急性)に起こった、低音域に限局した感音性難聴です。聴力検査をしてみると、低いほうの音だけが聞こえが悪くなってい、内耳性と考えられる難聴です。耳鳴りや耳のふさがった感じを伴うことがあります。突発性難聴が低音部だけに起こったもの、または、メニエール病で聴こえだけがわるくてめまいを伴わない状態とも考えられています。突発性難聴と違って、いったんは良くなっても、また繰り返して聴こえが悪くなることがあります。耳鼻科で検査と治療を受けましょう。

騒音性難聴

長年にわたって、うるさい音の中で、仕事をしたり、暮らしていると、難聴や耳鳴りが起こることがあります。聴力検査をすると、特に4000Hz(ヘルツ)(1秒間に4000回の音の振動のある、比較的高い音)のところの聴こえが悪くなっています。治療して治ることは困難なので、予防が大切です(騒音下の作業には耳栓をするなど)。

比較的まれな病気

聴神経腫瘍

感音性難聴、耳鳴り、回転性めまいはほとんどは内耳が原因で起きますが、まれに聴神経に腫瘍ができていてもこのような症状が起こります。顔面神経麻痺が起こることもあります。腫瘍がだんだん大きくなっていくと、顔面の知覚障害、頭痛、小脳の障害(手足の共同運動がうまくできない、うまく歩けない、 など)が起こってきます。耳鼻科でこの病気が疑われたときは、大きな病院でCTやMRIを撮って調べる必要があります。

内耳炎

中耳炎がひどくなると、まれに隣の内耳にまで炎症が及ぶことがあります。感音性難聴、耳鳴り、めまいを伴います。耳鼻科で中耳炎をしっかり直す必要があります。

耳の仕組みへ 外耳の病気へ 中耳の病気へ
HOMEへ