診療のご案内
老人性難聴(補聴器)
老人性難聴とは
老人性難聴とは、耳の老化により内耳に何らかの障害が起こることで、
日常会話やテレビの音などや高い音が聞き取りづらくなる状態のことをいいます。
老人性難聴は年齢が上がるにつれて発生の頻度が高くなり、
70代で6割程度、80代で8割程度の方が老人性難聴だといわれています。
難聴の種類について
一般的に難聴は下記のとおり3種類あるといわれています。
伝音性難聴
音の伝わる過程が障害された状態です。外耳や中耳に何らかの原因があり、大きい音でないと聞こえづらいです。
感音性難聴
音を感じとる機能が障害された状態です。内耳に何らかの原因があり、高音域の音が聞こえにくくなったり、複数の音を一度に聞いた時に特定の音を聞き分けたりすることが難しいです。
混合性難聴
伝音性難聴と感音性難聴が合併した難聴で、小さい音が聞こえづらく、音がぼやけるように聞こえます。
老人性難聴はこのうちの感音性難聴にあたります。主に高音部の聞こえが悪くなり、低音部は正常または軽度の難聴のことが多いです。耳の老化によって本来の音が脳に正しく伝わらず、聞き間違いなどが生じます。
老人性難聴の症状と治療
老人性難聴かもと思われる症状について
下記思い当たるところがありましたら老人性難聴の可能性があります。
気になる症状がございましたら一度ご相談ください。
- 会話が聞き取りづらい
- 相手の話すことを何度も聞き返してしまう
- 耳鳴りがするようになった
- テレビのボリュームを上げても音が聞こえづらい
- 声が大きくなった
- 聞き間違えが多い
- お風呂の湯が沸いた時に知らせる電子音に気づかない
- 背後から車が接近してくる音に気がつかない
老人性難聴の治療について
老人性難聴の治療ですが、加齢現象の一つであるため残念ながら治療方法はありません。
しかし、補聴器を使うことで聞こえを補助できるため今までと変わらず日常生活を送ることができます。
補聴器について
補聴器を使うメリット
補聴器を使う最大のメリットは日常生活において不便なく過ごせることです。ご家族やお孫さんとの会話がスムーズに行える、年を重ねても趣味や活動の幅を広げることができる、そして何よりも自分に自信を持つことができ、いきいきと暮らすことができます。
補聴器の導入
まずは、耳鼻咽喉科に受診し聴力検査を行います。そこで補聴器が必要かどうか相談します。
40デシベル以上であれば中等度難聴に該当し、補聴器を装用するか検討することをおすすめします。
当院では連携の補聴器店があります。そこで補聴器の試聴および貸し出しを行い、補聴器が有用であると思えばご購入ください。
補聴器の性能を最大限発揮するためには、補聴器をひとりひとりの聞こえに合わせて調整することが重要になってきます。 また、補聴器は数万円から数十万円のものまで幅広くあります。形状や性能などの違いがありますが金額が高ければ高いほどいいというわけではないため、補聴器を使用される方それぞれにあった補聴器を検討する必要があります。
日本耳鼻咽喉科学会所属の補聴器相談医が在籍
老人性難聴、補聴器についてここまで説明しましたが、当院には日本耳鼻咽喉科学会所属の補聴器相談医が在籍しているため、それぞれの症状を診断して補聴器が必要かどうか、効果があるかどうかを診断することが可能です。会話が聞き取りづらくなったことで日常生活が楽しくなくなった、道を歩いていても車の近づく音がわからず危険なため外出の頻度が減ったなど、聞こえが悪くなることで生活の質も下がってしまいますので少しでも気になることがありましたら気軽にご相談ください。
監修:こだま耳鼻科 院長 児玉広幸(日本耳鼻咽喉科学会専門医)